素人がソーシャルゲームのすごい仕組みを読んだ

ゴールデンウィークいかがお過ごしでしょうか.

先日「ソーシャルゲームのすごい仕組み」(まつもとあつし著 アスキー新書)を一応読み終えたので短いですが感想を.

 このブログの初めのほうの記事でも書いたように,僕はモバマスからソーシャルゲーム自体の仕組みや体質に興味を持ったので,実はあまり細かいことを知らないでいました.そんな僕にとっては非常に読みやすく,またフムフムと思いながらも自分の考えなどを思いやすい本というのが第一印象です.逆にその界隈に詳しい人にとっては物足りないものかなという印象です.

 

 書の中では客観的事実が多く,著者自身の思いや意見はあまりないように見えました.そこらへんはソーシャルゲームの立場が社会においてやや微妙なところにいることに起因するのでしょうか?

 全体の流れや細かい内容は本を買って読んでいただくことにして,第3章の中の「悩みの中にいるmixi」と第4章の中の「ソーシャルゲームをめぐる問題」は色々なブログなどでの議論と照らし合わせながら読むとより一層面白いなと感じました.
 モバマスのニートショック・ドリランドのカード複製問題,など比較的新しい話を交えている点もよかったです.
 

 先日,あるお話を聞いている中で,インターネットオークションでの詐欺(すなわち悪徳商法)の話の後に「ソーシャルゲームにはまってお金をたくさん使う事例が多い」・「データに大量のお金を払うのを気を付けて」という話をされている方がいました.まぁ相談窓口にそういったことが大量に来るのでしょうから悪い印象になるのは仕方ないのでしょう.

 しかし,僕個人としてはこういった「ソシャゲ=悪」といった図式が広がることを非常に残念に思います.上で紹介した「ソーシャルゲームのすごい仕組みの中にも」

“企業活動を、社会にフィードバックするためにはCSR(Corporate Social Responsibility)のような枠組みやそれを支える理論の存在が不可欠だが、現時点では激しい競争を繰り広げるソーシャルゲームのステークホルダーには、その余裕が見て取ることはできない。”(まつもとあつし『ソーシャルゲームのすごい仕組み』アスキー新書 2012 第3章 変幻自在のソーシャルゲーム 144ページ より引用)

とあります.このように,そういったところまで完全に手が回っていないのが実情でしょうし,ないがしろにしている部分も多いと思います(僕個人としては,課金システムなどはまだまだ改良する余地があると思っています)


 しかし,その中でも当初より改善されている部分も多いですし,RMT対策などは最近厳しくなってきたと思います(モバマス界隈でも数週間前話題になりましたよね).
 それに加えて,ユーザ間での自浄作用が大きいのもソーシャルゲームの特徴だと思っています.twitterやwikiなどでの情報交換・注意勧告・無課金の人/新しくプレイする人へのアドバイス,これらは当初の僕の想像を超えるほど手厚いものだなと思います.

 要するに「まだまだこれからだろう」という感じは非常に強いです.
 なんだか取り留めのない話になってしまいました.ただ知れば知るほど観察や研究のし甲斐があるなーと興味をそそられてしまうソーシャルゲームです.

 

 

 

P.S. すごいどうでもいいんですけど,「グリー」って書いたり「Gree」って書いたりしてるのは意味があるのかないのかわからなかったでござる.いや意味あるんだろうけども...